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第53回通関士試験 合格体験記


令和元年度 第53回通関士試験に合格された方の合格体験記を掲載中です。

今後の学習や講座の受講等の参考にしてください。

通関士 合格体験記  M.Sさん 兵庫県西宮市 40代 男性
(1年目:通関士総合講座(早期スタートパーフェクトコース)、2年目:通関士総合講座(レギュラーコース))


                                              

私の合格体験記


先ず始めに斎藤先生、色々とアドバイスやご指導を賜り、深謝致します。
小さな質問にも丁寧にお応え下さり有難うございます。
私にとってこの2年の取組みは、少し大袈裟ですが
人生の中で初めて、自身の拙いセンスにひたすら磨きをかける精神鍛錬、と言って良いものでしたので、
ともすれば迷走しがちなところを、頼れば常にケア頂ける存在が気持ちのうえでも大変助かりました。

さて、これをお読みになる方々には、些末なものですが、以下にその体験記をまとめます。

・略歴
 化学品メーカー勤務です。
 海外業務としては、営業8年(駐在も経験)、
 貿易実務(主に輸出)に携わり5年ですが、
 通関業務はフォワーダーや通関業者へ依頼しており、
 自社では行っておらず
 自身もこの関連法律や手続きには馴染み無く、
 知識は乏しい状態から勉強を始めました。
 また私生活では愚妻愚女3人の、
 メンタル/金銭面の理解・協力が必須、という環境でした。

・受講動機
 大義名分:会社、部署、自身のPRESENCE向上(会社に通関士資格者は居りませんでした)
 他   :漠然とした将来への不安払拭、貿易実務に於ける唯一の国家資格、というタイトルの魅力
  決してボーっと生きているだけではないことの証明
 といったところでしょうか。

・神戸大阪通関貿易教育研究社の選定理由
 自身の怠惰な性格から(通信教育などではなく)定期通学せねば身に付かないと分かっており、
 サイトから「少人数制で合格率が高そう、また手頃な料金設定である」と判断しました。

・使用教材
 ヒューマンアカデミー 通関士完全攻略ガイド (学校指定教材)
 ヒューマンアカデミー 通関士過去問題集 (学校指定教材)

 ヒューマンアカデミー 「通関実務」集中対策問題集
 日本関税協会 ゼロからの申告書2018(1年目終了後2月頃購入)
 同              2019(5月頃購入)
 同      関税評価ドリル 通関士試験補習シリーズ 2019

 基本は、学校からの指定教材と配布プリントで充分だと思います。
 自身で購入したものは気休めのものが多いですが、
 実務(肝なのですが分類と評価)に不安一杯でしたので、
 「世に有る問題を出来るだけ多く解いておきたい」という思いから、
 気付くと増えておりました。

 また他には、会社に旧版ですが輸出統計品目表が有りましたのでそれも出来るだけ閲覧したり、
 能動的に、自身で分野ごとに分かっておきたい部分をつらつらとまとめてメモ程度に作成、
 授業関連の全ての書類と共に、いつ何処でも見られるようUSBに保存し持ち歩きました。

・取組み、経験
 1年目は振り返っても特殊な環境で、
 学校の生徒の方々皆さんが超優秀であったと思います。
 結局は自身の能力/勉強不足であったのですが、
 最初は自身が置かれた環境に気付かず、
 経時でも(周囲と比較して相対的には、と今でも思いたい)成績が思うほど伸びず少し卑屈になり、
 勝手に通関士試験や資格なるものを自身の中で必要以上に高め、
 気圧されていたかと思います。
 本試実務で1点、マークミスをし、
 散りました(合格ラインは下げられてもおりましたが)。

 2年目は、1年目を踏まえてより勉強内容を深く理解しながら、
 絶えず本試の場面とその先の合格した自身の姿
 (値する知識とセンスを真に持合せているか)をイメージする日々でした。
 実際の勉強としては、先生の教え通り、
 問題集を繰返し解くことに始まり、
 授業と定期模試で1年目のものと合せて復習し、
 1年目以上に、間違いの再発防止を心掛けました。
 また、会社の昼休みに、
 徒歩10分程度の本屋に日参し始め、
 関連本を立読みし、兎に角、
 言語や知識に接する機会・面積を多く持つことを心掛け、
 日常生活に組み込みました。

 1年目から「やれることは全てやろう」という意気込みだけはございましたので、
 補講もほぼ全て受講し、
 2年目には学校に自習室も開設されましたので、
 これもたとえ短時間でも機会を作り多く利用させて頂きました。

 私の場合、思い込みや勘違いが甚だしく、
 国語力にも欠けますので
 思案思慮不足や、計算過程や結果を確かめていなかったり、
 そもそもの問題の捉え方が違っていたりと
 (今こう書いていて、税関や財務省が私の合格を取り消しにかからないか心配です。(笑))
 解答確認のたびに呆然とするようなケースが本当に多く、
 自身の驕りや高ぶりを、可能な範囲で徹底的に修正しました。
 授業中の解答が全く間違っていても「得した」「次は間違えない」と言い聞かせました。
 本試の捉え方は皆さんも恐らく同じと思いますが、
 通関業法と関税法は、勉強を重ねれば知識も蓄積されますが
 実務は、それも経たうえで、本試の内容次第であったり、
 冷静さやセンスを問われる部分が多いと思いますので
 後半はこの部分の鍛錬に最注力した1年でした。

 模試や授業中の試験でどれ程、点数が良くても「本番が全て」
 「未だ未だ実力不足」と常に自分に言い聞かせてきましたが
 2年目の8月全国模試結果がまずまずであった辺りから、
 ようやく「冷静で地に足のついた自信」を身に付けられたのでは、
 社会的に相対的にも認められつつあるのでは、と感じられました。

 そして最終本試の実務は試験内容にも恵まれ、
 余裕をもって「冷静に熱く」臨み、最高の結果を得ました。

・私見
 特に実務試験は真の答えが何処に有るか掴み難い傾向ですが、
 本資格・試験総合的には実益を兼ねた、
 恐らく他の資格には無いであろう、味わい深いものとも思います。
 そして、この蜃気楼のようなゴールを長期に渡り共に目指す方々や先生と感じる、
 学校での切磋琢磨する雰囲気も
 40代の私には学生時代以来で、普通に過ごしていたら出来ない、
 貴重な経験となりました。
 申し分無い要領を持合せ、冷静な方々には私の体験記は参考にならないかと存じますが、
 私にとっては
 「勉強しても届かないかも知れないが、勉強しないと届かない。
そのうえでメンタルをコントロール出来ての」ゴールでした。
 先生のご指導の下、このアプローチで合格出来た者が居る、
 ということを何方かに僅かでも共鳴頂ければ幸甚です。

最後に、この私の取組みや、時に微妙な起伏、時には一喜一憂する心の動きにもほぼ関心を寄せず、
変わらずいつも通り、どっしりと構え、
本試の前にも「どの道も人生面白いもんやで、あははは」と言っていた愚妻に
「この期間だけは自然と冷静になれて助かったけど、これからはもう少し俺のこと気にかけてね」と
直接には伝えられず、この場だけで呟いておきます(このメンタルは別物なんですね…)。
有難うございました。




神戸大阪通関貿易教育研究社からのコメント



M.Sさん

合格おめでとうございました。

2年間お疲れさまでした。

M.Sさんは1年目から大変優秀で、体験記では控えめに書かれていますが、1年目のときから合格圏内の実力をお持ちでしたし、成績も安定していましたから、私としても不合格は逆に予想外のことでした。そこで試験後にお聞きするとマークミスとのこと。非常に惜しいです。しかも、M.Sさんは自己採点で合格を確信していたらしく、不合格に納得がいかず、ご自身のマークシートを取り寄せて確認され、マークミスしたことを確認されていました。私も見させてもらいましたが、改めてマークの怖さを実感しました。初めての受験はやはり緊張などから普段しないミスが発生するものなのでしょう。ですが、M.Sさんはすぐに翌年の受験に頭を切り替えて、次の試験のことを考えていました。ですから、2年目も最初からしっかり勉強され、試験の直前頃には何があっても100%合格できる実力をつけていました。押さえるべきところはしっかり押さえ、抜くところはあっさりと抜く無駄のない学習でした。1年で合格されることは理想ですが、1年目の試験でマークミスしたことも、結果的に2年間学習されてより深く理解されたことも今となってはかけがえのない本当に良いご経験になったのではないでしょうか。新たなことにチャレンジし、試行錯誤しつつ目標を達成されたご経験は、長い人生の中で記憶に残る大変価値のあることだったと思います。また、ご家族がある方は、合格を勝ち取るための大きな要因に、ご家族のご理解が必要となりますが、良い奥様にも助けられ、勝ち取った合格。本当におめでとうございます。このご経験は今後に必ず役に立つものと思います。

これからも様々なことにチャレンジして頑張ってください。

本当に合格おめでとうございました。




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